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2009 年度 実績報告書

p53依存的、非依存的細胞死を誘導する化合物の探索及び開発

研究課題

研究課題/領域番号 21790217
研究機関(財)微生物化学研究会

研究代表者

立田 大輔  (財)微生物化学研究会, 微生物化学研究センター沼津創薬医科学研究所, 研究員 (20442569)

キーワードがん / 分子標的 / p53 / Mdm2 / スクリーニング / ユビキチン-プロテアソーム
研究概要

(平成21年度の研究内容)
がんの増殖抑制・縮小を目的とした新たながん治療薬の探索・開発のために、平成21年度はこれまでに構築したスクリーニング系でp53を分子標的とした目的化合物の探索を行った。スクリーニングは所属機関の保有する微生物代謝産物ライブラリーと化合物ライブラリー、植物抽出物を合せた約3万サンプルを利用して、p53をユビキチンープロテアソームの分解経路に導くユビキチンE3ライゲースのMdm2とp53の結合阻害化合物の探索、並びに野生型p53の有無によって細胞死を誘導する化合物の探索を行った。その結果、Mdm2-p53結合阻害化合物として微生物代謝産物ライブラリーから1サンプル、植物抽出物から1サンプルのヒットを得ることができた。それぞれのサンプルを精製した結果、目的の化合物は微生物代謝産物ではaltenusin、植物抽出物ではポリフェノールの一種であることが分かった。これらの化合物はこれまでにMdm2-p53結合阻害化合物として報告はなく、今回初めてこれらの化合物がMdm2-p53結合阻害能を持つことを明らかにした。野生型p53の有無によらて細胞死を誘導する化合物の探索では微生物代謝産物ライブラリーから複数のサンプルがヒットしており、現在再試を行っている。
(平成21年度の研究成果)
今回の研究成果は、構築したスクリーニング系が目的化合物の探索を行うのに適していることを示しており、今後も引き続きスクリーニングすることで新たな化合物を取得できる可能性がある。また、今回のスクリーニングでヒットした化合物は新たなMdm2-p53結合阻害化合物であり、既存のMdm2-p53結合阻害剤とin vitro、in vivoでの比較など学術的な意義がある。ヒット化合物の取得に成功した今回の結果は、今後化合物の特性の解析や誘導体化を含めた次の研究への展開、最終的な目標である新たながん治療薬の開発につながる重要な成果である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010 2009 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Mitochondrial inhibitors show preferential cytotoxicity to human pancreatic cancer PANC-1 cells under glucose-deprived conditions2010

    • 著者名/発表者名
      Momose I, Ohba S, Tatsuda D, Kawada M, Masuda T, Tsujiuchi G, Yamori T, Esumi H, Ikeda D.
    • 雑誌名

      Biochem Biophys Res Commun. 392

      ページ: 460-466

    • 査読あり
  • [学会発表] In vivo imaging of proteasome inhibitory activity in tumors of living mice2009

    • 著者名/発表者名
      百瀬功, 立田大輔, 大庭俊一, 増田徹, 池田大四郎
    • 学会等名
      日本癌学会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(神奈川県)
    • 年月日
      2009-10-03
  • [学会発表] プロテアソーム分解性蛍光タンパク質を用いた腫瘍内プロテアソーム阻害活性の in vivo イメージング2009

    • 著者名/発表者名
      百瀬功, 立田大輔, 大庭俊一, 増田徹, 池田大四郎,
    • 学会等名
      日本がん分子標的治療学会
    • 発表場所
      ホテルクレメント徳島(徳島県)
    • 年月日
      2009-06-26
  • [備考]

    • URL

      http://www.bikaken.or.jp/research/publications.php

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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