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2010 年度 実績報告書

p53依存的、非依存的細胞死を誘導する化合物の探索及び開発

研究課題

研究課題/領域番号 21790217
研究機関(財)微生物化学研究会

研究代表者

立田 大輔  (財)微生物化学研究会, 微生物化学研究所 沼津支所, 研究員 (20442569)

キーワードがん / 分子標的 / p53 / Mdm2 / geraniin / 細胞死
研究概要

(平成22年度の研究内容)
がんの増殖抑制・縮小を目的として、p53を分子標的とした新たながん治療薬の探索・開発を目的として、平成22年度はMdm2-p53結合阻害化合物のスクリーニングでヒットした植物抽出物中の化合物の同定を試みた。その結果、タンニンの一種であるgeraniinである事が分かった。Mdm2-p53結合阻害のIC50は数百ng/mlとこれまで報告のある天然物由来のMdm2-p53結合阻害化合物の中では最も阻害能が高い事が明らかとなった。またgeraniinによるMdm2-p53結合阻害は、特異性が高くその他の蛋白質結合を阻害しない事が分かった。新たに導入した化合物ライブラリーについてMdm2-p53結合阻害化合物をスクリーニングしたところ複数の化合物がヒットした。これらのヒット化合物を新たに購入して詳細な解析を行う予定である。
セルフリーのMdm2-p53結合阻害スクリーニングとは別の野生型p53の有無によって細胞死を誘導する化合物のスクリーニングではヒットした微生物代謝産物からpaxilineとsterigmatocystinを同定した。これらの化合物は既知化合物であり、これまでの研究から細胞毒を持つ事が明らかとなっている。現在、更にスクリーニングを進めて新たなヒットを取得しておりこれらの微生物代謝産物から目的化合物を精製中である。
(平成22年度の研究成果)
今回の研究成果は構築したMdm2-p53結合阻害スクリーニングによって天然物で最も阻害活性の高いgeraniin、化合物ライブフリーから新たにヒット化合物を取得できた事である。これまでこれらの化合物がMdm2-p53結合阻害を有する報告はなく、詳細にこの活性について解析する事は学術的な意義がある。これらの化合物の獲得は、化合物の誘導体化を進めて、最終的な目標である新たながん治療薬の開発につながる重要な成果である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] In vivo imaging of proteasome inhibition by indicating ubiquitin-proteasome pathway2010

    • 著者名/発表者名
      立田大輔, 百瀬功, 増田徹, 池田大四郎
    • 学会等名
      日本がん分子標的治療学会
    • 発表場所
      リーガロイヤルホテル大阪(大阪府)
    • 年月日
      2010-09-24
  • [学会発表] ユビキチン融合蛋白質を用いたプロテアソーム阻害活性のin vivoイメージング2010

    • 著者名/発表者名
      立田大輔, 百瀬功, 大庭俊一, 増田徹, 池田大四郎
    • 学会等名
      日本がん分子標的治療学会
    • 発表場所
      タワーホール船堀(東京都)
    • 年月日
      2010-07-08

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公開日: 2012-07-19  

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