研究課題
若手研究(B)
本研究の目的は、運動開始時の中枢性の昇圧反応と血圧反射抑制におけるバゾプレッシンV1a受容体の役割を明らかにすることである。[正常マウスを用いた実験]大脳皮質活動レベルと血圧反射を自由行動下で連続測定した。その結果、大脳皮質活動が上昇すると、血圧反射が著しく抑制されること、さらにこの一連の反応後にマウスは高頻度で自発運動を開始することを発見した。[Vasopressin V1a受容体遺伝子欠損マウスを用いた実験]Vasopressin V1a受容体遺伝子欠損マウス(KO)とその同腹のコントロールマウス(WT)を用いて、上記の反応におけるvasopressin V1a受容体の役割を検証した。その結果、WTでは、大脳皮質活動レベルの上昇に比例して、血圧反射が抑制されたのに対して、KOではこの反応が消滅していた。さらに、大脳皮質活動が上昇した後にKOが運動を開始する確率は、WTと比較して著しく低く、この際、KOの血圧反射は抑制されなかった。以上より、vasopressin V1a受容体は、大脳皮質活動の上昇レベルに応じて、圧反射を抑制することにより、それに続く自発運動に重要な役割を果たしていることが示唆された。
すべて 2011 2010 2009
すべて 雑誌論文 (10件) (うち査読あり 10件) 学会発表 (9件)
J Appl Physiol 110
ページ: 972-980
Br J Sports Med 45
ページ: 216-224
Hypertension 55
ページ: 747-754
J Appl Physiol 109
ページ: 1247-1255
Juntendo Med J 56
ページ: 251-256
J Physiol (Lond) 587
ページ: 5783-5794
ページ: 5569-5575
J Appl Physiol 107
ページ: 725-733
ページ: 531-539
Med Sci Sports Exerc 41
ページ: 2213-2219