研究概要 |
本研究はストレス刺激が末梢血中エストラジオール濃度へ及ぼす影響とその機序の解明を目的として行った.麻酔ラットを用い,後肢足蹠へ5分間の侵害刺激および交感神経が最大に興奮する強度で直接卵巣交感神経に5分間の電気刺激を加えたところ,いずれの場合も末梢静脈血中のエストラジオール濃度に変化はみられなかった.一方,同じ刺激によって,卵巣からのエストラジオール分泌速度はそれぞれ約30%および約50%減少した.以上の結果から,短期のストレス刺激による卵巣エストラジオール分泌速度の減少は,末梢血中には反映されないことが明らかとなった.
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