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2010 年度 実績報告書

上皮多層化研究に基づいた癌化の分子機構解析

研究課題

研究課題/領域番号 21790267
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

松井 毅  東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 特任講師 (10452442)

キーワード上皮細胞 / dermokine / 早期癌 / 分泌蛋白質 / ノックアウトマウス / アイソフォーム / 皮膚 / 重層扁平上皮組織
研究概要

悪性腫瘍の9割は上皮組織に由来する。すなわち上皮細胞形成・維持機構の研究は、癌化の分子機構解析にも結びつくものである。本研究では、癌化の初期における上皮多層化現象が、重層上皮組織(皮膚表皮等)の形成分子機構と類似している点に着目し、両現象に共通に発現する事が明らかになりつつある「機能未知分泌蛋白質Dermokine」の重層上皮組織と癌細胞における生理機能の解明を行う。それら両側面から得られた知見を統合する事により、癌に対する新規診断薬、新規創薬標的の同定へと結びつける。
本年度は、早期大腸癌には、Dermokineの各アイソフォームDermokine-β、γが発現しているという昨年度の知見を基に、大腸癌患者血清において、既に構築済みであったSandwitch ELISA法による血清検査を行い、早期癌腫瘍マーカーとして有効である事を証明し、論文に投稿・掲載された。(Tagi and Matsui et al., J.Gastroenterol,2010)この事実は、癌化初期における上皮多層化に伴ってDermokineの分泌が血中に反映されている事を示し、これまでの仮説を裏付けるものと考えられる。また新たな重層上皮特異的分子であり、かつ消化器癌に発現する分子として、蛋白質分解酵素SASPaseを想定し、まずは、重層上皮における機能解析を行った。引き続き、SASPaseに関しても消化器癌において早期癌マーカーとしての応用が可能かどうかを検討している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Dermokine as a novel biomarker forearly-stage colorectal cancer2010

    • 著者名/発表者名
      Tagi T, Matsui T, Kikuchi S, Hoshi S, Ochiai T, Kokuba Y, Kinoshita-Ida Y, Kisumi-Hayashi F, Morimoto K, Imai T, Imoto I, Inazawa J, Otsuji E (Equal contribution)
    • 雑誌名

      Journal of Gastroenterology

      巻: 45 ページ: 1201-1211

    • 査読あり
  • [備考]

    • URL

      http://www.tmd.ac.jp/mri/mtt/mtt.html

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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