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2009 年度 実績報告書

がん遺伝子を介したES細胞の自己複製機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 21790268
研究機関金沢大学

研究代表者

赤木 紀之  金沢大学, 医学系, 助教 (70532183)

キーワードES細胞 / 自己複製 / Oct3 / 4 / ETV5 / MAX / EWSR1
研究概要

ES細胞は未分化状態では自己複製が可能であるが、分化とともにその自己複製能は失われ、増殖能が低下してゆく。この概念はがん細胞にも当てはまり、ES細胞の自己複製と、がん細胞の増殖には共通の分子機構が存在すると考えている。そこで本年度は、がん遺伝子に代表されるがん細胞の増殖に関与する遺伝子の中で、ES細胞にも強く発現している遺伝子を探索した。その結果、ETV5 (ETS Variant gene 5)、Max (Myc-Associated Factor X)そしてEWSR1 (Ewing Sarcoma Breakpoint Region 1)を候補遺伝子として絞り込むことができた。これらの遺伝子発現を検証したところ、3遺伝子ともES細胞で強く発現しており、LIF除去により細胞を分化させてもなお、発現は維持された。興味深いことに、ES細胞を栄養外胚葉に分化させると、ETV5のみ発現が減少した。Oct3/4の発現停止に伴いETV5の発現も減少することから、ETV5はOct3/4の下流で機能しES細胞の自己複製を制御していると考えられる。そこで来年度は、ETV5遺伝子の破壊ES細胞(ノックアウトES細胞)を作製し、ETV5がES細胞の幹細胞性にどのように関与しているのか、その分子機構の実体にせまる予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Dax1 binds to Oct3/4 and inhibits its transcriptional activity in embryonic stem cells.2009

    • 著者名/発表者名
      Sun. C
    • 雑誌名

      Mol Cell Biol 29

      ページ: 4574-4583

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Chromosomal abnormalities and novel disease-related regions in progression from Barrett's esophagus to esophageal adenocarcinoma.2009

    • 著者名/発表者名
      Akagi. T
    • 雑誌名

      Int J Cancer. 125

      ページ: 2349-2359

    • 査読あり
  • [学会発表] 転写因子C/EBPβとC/EBPεのグブルノックアウトマウスにおける造血器機能の解析2009

    • 著者名/発表者名
      赤木紀之
    • 学会等名
      第68回日本癌学会学術総会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(横浜)
    • 年月日
      2009-10-03

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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