• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2009 年度 実績報告書

質量分析イメージングを用いたヒト加齢黄斑変性症のバイオマーカー探索

研究課題

研究課題/領域番号 21790315
研究機関浜松医科大学

研究代表者

早坂 孝宏  浜松医科大学, 分子イメージング先端研究センター, 特任助教 (90415927)

キーワード綱膜 / 加齢黄斑変性症 / 質量分析 / イメージング / バイオマーカー
研究概要

本研究はヒト加齢黄斑変性症の発症メカニズムの解明を目的としたバイオマーカーの探索を目指している。解析手法として採用する質量分析イメージングは、組織切片上に予めマトリックスと呼ばれるイオン化促進の働きを持つ有機試薬を均一に塗布し、レーザー照射によるラスタースキャンを行う。これによって得られた各点のスペクトルから任意のシグナルを抽出し、各点でのシグナル強度に応じた二次元分布として生体分子を可視化する手法である。この手法では、様々な分子が混在して構成される組織切片に対して直接質量分析を行うことから、検出可能な分子が制限されてきた。本年度は、動物およびヒト由来の組織切片を用意し、切片上へのマトリックス塗布方法の最適化を行うことによって多くのシグナルを検出し、各分子の分布を可視化することに成功した。さらに組織切片上において多段階質量分析を行うことによって、これまで質量分析イメージングで報告されてきたホスファチジルホリンやスフィンゴミエリンだけでなく、そのリゾ体とトリアシルグリセロールの分子同定を脂肪酸組成を含めて解明することに成功した。以上の成果をLipids (2009)およびPlacenta (in press)に報告した。リン脂質のリゾ体は様々な疾患に影響を及ぼすことが報告されている。来年度に計画しているヒト加齢黄斑変性症の試料を解析し、バイオマーカーを探索する上でリン脂質のリゾ体は非常に重要な解析対象となる可能性がある。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2010 2009 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (3件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Comparison of Phospholipid Molecular Species between Terminal and Stem Villi of Human Term.2010

    • 著者名/発表者名
      Kobayashi Y^*, Hayasaka T^*, Setou M, Itoh H, Kanayama N.^*First two authors equally contributed to the study.
    • 雑誌名

      Placenta 31(3)

      ページ: 245-248

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Organ-Specific Distributions of Lysophosphatidylcholine and Triacylglycerol in Mouse Embryo.2009

    • 著者名/発表者名
      Hayasaka T, Goto-Inoue N, Zaima N, Kimura Y, Setou M.
    • 雑誌名

      Lipids 44(9)

      ページ: 837-848

    • 査読あり
  • [学会発表] 分子イメージングによる形態学2010

    • 著者名/発表者名
      早坂孝宏、財満信宏、池上浩司、小西慶幸、瀬藤光利
    • 学会等名
      第115回日本解剖学会総会・全国学術集会
    • 発表場所
      岩手医科大学
    • 年月日
      2010-03-28
  • [学会発表] Imaging mass spectrometry revealed the tissue-specific distributions of lysophosphatidylcholine and triacylglycerol in mouse embryonic sections2009

    • 著者名/発表者名
      Takahiro Hayasaka, Naoko Goto-Inoue, Nobuhiro Zaima, Mitsutoshi Setou
    • 学会等名
      第61回日本細胞生物学会大会
    • 発表場所
      名古屋
    • 年月日
      2009-06-04
  • [学会発表] MSイメージングを用いたマウス胎児におけるLPC及びTAGの解析2009

    • 著者名/発表者名
      早坂孝宏、井上菜穂子、財満信宏、瀬藤光利
    • 学会等名
      第57回質量分析総合討論会
    • 発表場所
      つくば
    • 年月日
      2009-05-13
  • [図書] Imaging Mass Spectrometry : Protocols for Mass Microscopy(Chapter 8 : Method of Operating AXIMA-QIT as Imaging Instrument)2010

    • 著者名/発表者名
      Takahiro Hayasaka
    • 総ページ数
      15
  • [備考]

    • URL

      http://www.hama-med.ac.jp/university/chair/setou/ja/list.html

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi