研究課題
若手研究(B)
本課題の目的は、FXYD3の発現低下およびミスセンス変異の細胞形態への影響を解析し、異型性の責任分子としての可能性を追求することであった。肺癌細胞株にFXYD3の発現を回復させると、細胞骨格の整然化が認められた。また変異型FXYD3は、核形の歪化を来した。肺癌切除材料では、非腫瘍肺上皮細胞に比し、腫瘍細胞では有意にFXYD3蛋白の発現が低下し、また悪性度の増加に伴いその発現は更に低下した。これらの結果、FXYD3の発現低下(および変異)は、がん細胞の異型性を引き起こす分子基盤の一つであり、肺癌の進展に関与することが示された。
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