ナルコレプシーの新たな感受性遺伝子探索のために、我々はナルコレプシーや睡眠に機能的に関連することが予想される遺伝子をデータベースを用いて網羅的に抽出した。その抽出した遺伝子とゲノムワイド関連解析の結果を照合し、次にReplication Studyを行った結果、6つの遺伝子領域(NFATC2、SCP2、CACNA1C、TCRA/DAD1、POLE及びFAM3D)のSNPにおいて有意な関連を認めた。また、ナルコレプシーには脂肪酸β酸化の機能異常が存在するという仮説を考え、血清中のカルニチン分画等の定量を行い、ナルコレプシー患者では血清アシルカルニチン値の異常低値を健常者に比べ高い頻度で起こすことを見出した。
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