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2010 年度 実績報告書

エピジェネティック因子MeCP2による骨形成制御機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 21790340
研究機関佐賀大学

研究代表者

東元 健  佐賀大学, 医学部, 助教 (30346887)

キーワード細胞・組織 / 発生・分化
研究概要

1.MeCP2による骨制御機構の解明
MeCP2欠損マウスは精神遅滞を示すレット症候群のモデルマウスである。骨形成におけるMeCP2の役割を解析するにあたっては、その精神遅滞が発症する前に解析する必要がある。なぜなら、精神遅滞発症により運動が制限され、そのことが骨に影響している可能性か否定できない為である。今年度は、さらに解析する2週齢のMeCP2欠損マウスを増やし、HE染色にて、大腿骨組織の状態を解析した。その結果野生型と比べて、骨芽細胞と破骨細胞の形成に著名な異常は認められず、また骨組織も正常に形成されていた。つまり、MeCP2は、骨形成の制御に重要でないかもしれないことが示唆された。また、レット症候群において見られる骨減少症は、精神遅滞による運動制限により発症していることが予想される。
2、癌の浸潤とMeCP2欠損線維芽細胞
癌細胞において、腫瘍抑制遺伝子のDNAメチル化による遺伝子発現抑制はよく知られている。MeCP2は、そのDNAメチル化を認識し、その抑制を確立するのに必要な一つの因子である。しかしながら、癌間質におけるMeCP2の役割は知られていない。そこで、新生仔の反膚から野生型とMeCP2欠損線維芽細胞を樹立し、これらの細胞を用いて、MeCP2欠損線維芽細胞がマウスメラノーマ細胞の浸潤に与える影響をinvasion assayにより解析した。結果、野生型とMeCP2欠損線維芽細胞間で有意な差を見いだせなかった。
3、皮膚組織におけるMeCP2の役割
MeCP2(-/+)雌とMeCP2欠損の雄は、高齢になると皮膚病変を発症することを見いだした。この皮膚病変を病理学的に解析したところ、上皮の基底膜層が欠如していた。このことは、基底膜層にある幹細胞が正常なライフサイクルを失っていることを示唆しているのかもしれない。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Acute megakaryocytic leukemia (AMKL, FAB ; M7) with Beckwith-Wiede mann syndrome.2010

    • 著者名/発表者名
      Yamamoto Shohei
    • 雑誌名

      Pediatric Blood & Cancer

      巻: 55 ページ: 733-735

    • 査読あり
  • [学会発表] Clinical features and genome/epigenome analyses of Japanese patients with Beckwith-Wiedemann syndrome.2010

    • 著者名/発表者名
      副島英伸
    • 学会等名
      日本分子生物学会
    • 発表場所
      神戸ポートアイランド(兵庫県)
    • 年月日
      2010-12-10
  • [学会発表] Role of Ash1l for transcriptional pause release.2010

    • 著者名/発表者名
      西岡憲一
    • 学会等名
      日本分子生物学会
    • 発表場所
      神戸ポートアイランド(兵庫県)
    • 年月日
      2010-12-09
  • [備考]

    • URL

      http://www.biomol.med.saga-u.ac.jp/mbg/index.htm

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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