研究課題
常染色体劣性遺伝形式での発症が想定されている新規エーラス・ダンロス症候群の2症例の家系を対象に、Affymetrics社GeneChip Human Mapping 10K SNP arrayを用いたHomozygosity Mapping及び連鎖解析の結果によりLod score2.5以上の7つの候補領域を同定した。それらのうち、Lod scoreが高く、領域の広い領域から優先にマイクロサテライトマーカーを用いたハプロタイプ解析を行い、生物学的家族性とホモ接合体であることを再確認した。それらの候補領域のうち、最長の3.7Mbの領域内に含まれる既知の遺伝子のうち、機能や発現パターンの情報をもとに、有力な候補遺伝子からをダイレクトシークエンス法により変異解析を行い、疾患責任遺伝子を特定することに成功した。現在までに同疾患と考えられる合計8症例(そのうち2症例は姉妹例)にホモ接合性変異もしくは複合へテロ接合性変異を同定した。疾患病態の場である皮膚において、当該疾患責任遺伝子にコードされるタンパク質が発現されているかどうかを確認するため、ヒト線維芽細胞での発現をRT-PCRの系で確認した。当該疾患責任遺伝子にコードされるタンパク質の機能に関してはin vitroの系で解析中である。また、患者皮膚組織標本において、病理学的検索を進めており疾患発症のメカニズム解明に向けた研究を続行している。また、当該遺伝子の変異の認められた新規エーラス・ダンロス症候群症例の臨床学的特徴をまとめており、臨床学的疾患分類の確立も進めている。
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