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2010 年度 実績報告書

Textile Plotによる新たな遺伝子型地図表示の提案と実装

研究課題

研究課題/領域番号 21790342
研究機関独立行政法人理化学研究所

研究代表者

熊坂 夏彦  独立行政法人理化学研究所, 統計解析研究チーム, 研究員 (80525527)

キーワードData Visualization / 連鎖不平衡 / 集団構造 / JAVA / ゲノムワイド関連解析 / Hardy-Weinberg平衡 / ハプロタイプ / 自然選択
研究概要

本研究の遂行にあたっては,実データ解析,Textile Plotの集団遺伝学的解釈,そしてソフトウェア開発という3つの局面を考えた.実データ解析の局面では,理化学研究所の有する様々な疾患のうち,特に慢性B型肝炎に対して,異なるHLA型が疾患発症に与える影響を複数の一塩基多型(SNP)によるTextile Plotをもちいて示した.またHapMap Projectが公開する複数の集団のSNPデータを解析し,ラクトースの分解に関与するLCT遺伝子の周辺に存在する自然選択の痕跡がTextile Plotによって解釈可能であることが明らかになった.Textile Plotの集団遺伝学的解釈の局面では,上記の成果にもとづいて,単一集団における複数の多型に存在する連鎖不平衡に関して,特に絶対連鎖不平衡と完全連鎖不平衡に注目しTextile Plotの上での解釈を与えた.同時に,強固な連鎖不平衡の関係にあるSNP間に存在するハプロタイプの種類とその頻度が視覚的に捉えられることも示した.また複数の亜集団が混在したメタ集団に対して,Hardy-Weinberg平衡からの乖離に注目し,Textile Plotの水平性の基準との関係を数理的に示した.ソフトウェア開発の局面では,実際にJAVA言語を用いてマルチプラットフォーム(Windows/MacOSX/Linux)でのTextile Plotの実装をおこない,インターネット上で広く公開をはじめた.また以上の成果は査読付きオンラインジャーナル(PlosONE)に投稿しすでに掲載されている.本研究は生物学,遺伝学,数学といった既存の学問分野をこえて,SNPデータに対するひとつの新しい視点を与えたことに意義があり,今後Textile Plotの活用によって諸分野のさらなる発展が期待される.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] The Textile Plot : A New Linkage Disequilibrium Display of Multiple-Single Nucleotide Polymorphism Genotype Data2010

    • 著者名/発表者名
      Kumasaka, N.
    • 雑誌名

      PLoS One

      巻: 5(4) ページ: e10207

    • 査読あり
  • [備考]

    • URL

      http://www.stat.math.keio.ac.jp/TextilePlot/genetics

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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