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2009 年度 実績報告書

新規NLRファミリーによる病原体認識と獲得免疫誘導における役割

研究課題

研究課題/領域番号 21790386
研究機関大阪大学

研究代表者

河合 太郎  大阪大学, 微生物病研究所, 准教授 (50456935)

キーワード自然免疫 / シグナル伝達 / 炎症性サトカイン / インターフェロン / ウイルス感染
研究概要

NLRファミリーは細胞内において様々な病原体成分や自己成分により活性化され炎症応答を引き起こすセンサー的役割を果たしていることが知られている。ヒトやマウスにおいて20種類以上存在しているが、それらの多くの機能は分かっていない。我々は、ウイルス認識センサーRLRのシグナル伝達分子であるTBK1と結合する分子として我々はNLR-tbを発見した。本年度、NLR-tbの自然免疫系における機能を明らかにする為に、NOD27欠損マウスの作製を行った。定法に従い、NLR-tb欠損マウスを作製したところ、このマウスはメンデルの法則に従い誕生した。調べた限り、発生学的異常は認められず、免疫担当細胞の分化や活性化状態にも異常は認められたなかった。そこで、野生型及びNLR-tb欠損マウスより、マクロファージおよび樹状細胞を調整し、様々な細菌構成成分で刺激を行い、炎症性サイトカインIL-1βの産生を測定した。その結果、これらの刺激後のIL-1β産生はNLR-tb欠損マウスでも正常であった。このことから未知のリガンドが存在している可能性が示唆された。また、我々は、NLR-tbがウイルス感染により発現が上昇することを見出した。このことから、ウイルス感染後の炎症反応惹起においてNLR-tbが関与している可能性がある。現在、様々なウイルスを用いて同様の実験を行っているところである。一方、NLR-tbの機能をより詳細に明らかにするために、結合分子のスクリーニングを酵母ツーハイブリッド法により行っている。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2009 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Involvement of the NLRP3 inflammasome in innate and humoral adaptive immune responses to fungal b-glucan.2009

    • 著者名/発表者名
      Kumar H, Kumagai Y, Tsuchida T, Koenig PA, Satoh T, Guo Z, Jang M H, Saitoh T, Akira S, Kawai T.
    • 雑誌名

      J.Immunol. 183

      ページ: 8061-8067

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Pathogen recognition in the innate immune response.2009

    • 著者名/発表者名
      Kumar H, Kawai T, Akira S.
    • 雑誌名

      Biochem.J. 420

      ページ: 1-16

    • 査読あり
  • [雑誌論文] The roles of TLRs, RLRs and NLRs in pathogen recognition.2009

    • 著者名/発表者名
      Kawai T, Akira S.
    • 雑誌名

      Int.Immunol. 21

      ページ: 317-337

    • 査読あり
  • [学会発表] Involvement of the inflammasome in innate and humoral adaptive immune responses to fungal β-glucan.2009

    • 著者名/発表者名
      Taro Kawai
    • 学会等名
      IFReC-IVI Joint Symposium "Regulation of Innate Immunity"
    • 発表場所
      韓国、ソウル
    • 年月日
      2009-09-18
  • [備考]

    • URL

      http://hostdefense.ifrec.osaka-u.ac.jp/ja/index.html

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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