多剤排出ポンプはグラム陰性菌の多剤耐性機構において、重要な役割を果たしている。この研究では、Acinetobacter baumanniiで推定される多剤排出ポンプ、特にRND型多剤排出ポンプの多剤耐性への寄与を調べた。A.baumannii ATCC19798株において、RND型多剤排出ポンプと推定される8つの遺伝子群を見いだした。これらの遺伝子群の中で、Membrane fusionタンパク質をコードしていると推定されるA1S 2304、RND型多剤排出タンパク質と類似性の高いA1S 2305、外膜タンパク質と推定されるA1S 2306を含む遺伝子群が色素系抗菌薬に対する耐性に関与していることがわかった。
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