研究課題
若手研究(B)
ニパウイルスの激しい病原性発現機構の解明を目的として、ウイルス増殖時の自然免疫回避に関与するアクセサリー蛋白と、強毒化に関わるウイルス蛋白の同定を目指して研究を行った。ニパウイルスのリバースジェネティックス系を用いてアクセサリー蛋白欠損ウイルスを作製し、感染細胞内でのIFN応答系への影響を解析した。その結果、全てのアクセサリー蛋白欠損ウイルスが、親株と同様に細胞のIFN応答系を抑制することが明らかとなった。また、これら組換えウイルスの病原性をハムスター感染モデルで調べたところ、3種のアクセサリー蛋白のうち、V、W蛋白を欠損させたウイルスの病原性が著しく低下することが分かった。これらの結果から、ニパウイルスのV、C蛋白がウイルス病原性に大きく関与しているが、その機序はIFN応答系を介したものではないことが示された。
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PLoS One. 5(9)
ページ: e12709
J Virol. 84(19)(Epub 2010 Jul 28.)
ページ: 9793-9799