これまで胸腺上皮細胞の解析や上皮細胞亜集団の分類は、いくつもの機能不明なマーカーに依存してきた。このことは胸腺ストロマ細胞の実態を正確に理解することをはばんでおり、分化の制御さらに胸腺再生を含む臨床応用を考える際の障害となっている。そこで本研究では、研究代表者がこれまで報告してきた胸腺ストロマ細胞の分画精製技術とストロマ細胞特異的抗体を用いて機能分子マーカーのみを用いた新規胸腺ストロマ細胞解析技術を開発し、上記の問題点を解決するとともに胸腺ストロマ細胞研究の飛躍的な進展を目指した。本年度、本研究について新たに採択をうけ、学術集会で研究計画について議論しつつ研究を開始したところであるが、一身上の都合により退職することとしたので、研究を中断した。
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