転写因子NF-kBは、古典的および非古典的経路によって活性化され、その両方の経路がBリンパ球の発生に必須である。しかしこの2つの経路の関係に関しては不明な点が多い。そこで、Bリンパ球特異的にp52NF-kB2を発現するトランスジェニックマウスを作製し、NEMOを欠損するマウスと交配し解析した結果、p52NF-kB2の発現によってNEMOを欠損するB2細胞およびMZ B細胞は回復したがB1細胞の回復は認められなかった。この結果から、B2細胞およびMZ B細胞においては共通の標的遺伝子を制御することによってその発生をコントロールしているが、B1細胞の発生では古典的経路特有の機能が重要であることが明かとなった。
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