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2010 年度 実績報告書

胸腺におけるナチュラルキラーティー細胞の新規分化経路の解明

研究課題

研究課題/領域番号 21790485
研究機関独立行政法人理化学研究所

研究代表者

D NYAMBAYAR  独立行政法人理化学研究所, 免疫制御研究グループ, 客員研究員 (50443057)

キーワードナチュラルキラーT(NKT)細胞 / CD1d / 胸腺 / 分化 / 前駆細胞
研究概要

ナチュラルキラーT(NKT)細胞の分化経路は胸腺のCD4陽性CD8陽性のダブルポジティブ(DP)から生まれてくると考えられている。我々はNKT細胞前駆細胞がDPよりも未分化なダブルネガティブ(DN)のステージ4(DN4)に存在することを明らかにした。このNKT細胞前駆細胞は野生型、CD1d欠損マウス両方に存在すること確認した。これらの結果はNKT細胞のT細胞抗原受容体であるVα14Jα18受容体が細胞表面に発現する前にNKT細胞の発生を特徴づける新しい概念を提唱するものである。また、胸腺におけるNKT細胞への発生分化は、αβT細胞のそれと異なることを示すものであり、より未分化な段階でT細胞発生分化系列から分岐するものであると考えることができる。DN4の胸腺細胞は大半がDPに分化する直前の不均一な細胞集団と捉えることができるため、DN4中のNKT前駆細胞の分離同定とその後の分化経路の明確化を試みた。DN4胸腺細胞中のおよそ0.05%がNKT細胞前駆細胞であり、試験管内および生体内における実験によってDN4胸腺細胞中のNKT細胞前駆細胞はNKT細胞の選択に必須と考えられていたCD1dの存在なしにCD44陽性の前駆細胞へと分化することを見出した。これらの結果はCD1dによる正の選択前にNKT細胞前駆細胞から分化する新しい経路があることを示したものであり、CD1dは分化成熟したNKT細胞の発生に必須の分子であると捉えることができる。現在一細胞PCR法によりNKT前駆細胞を規定する責任遺伝子の抽出を行っている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Identification of NKT cell precursors in a subset of DN4 cells2010

    • 著者名/発表者名
      ニャムバヤル ダシツォードル
    • 学会等名
      第14回国際免疫学会
    • 発表場所
      神戸国際展示場
    • 年月日
      2010-08-22
  • [学会発表] Identification of CD4, CD8 DN precursors of the NKT cell lineage2010

    • 著者名/発表者名
      ニャムバヤル ダシツォードル
    • 学会等名
      Second International Conference "Current Advances in Immunology, Microbiology and Allergology"
    • 発表場所
      ウランバートル市、モンゴル国立保健大学
    • 年月日
      2010-06-24

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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