研究概要 |
平成22年度は,新しい重症度補正モデルについて妥当性評価を行う一環として,患者基本属性以外に,施設の臨床プロセスや構造と組み合わせて,手術成績への影響の評価を行った.参加施設の人員体制や設備,臨床プロセスの実施状況については,施設別調査を行うことで情報を収集する. また分析プログラムの活用状況について検討し,より有用な活用にむけて改善点を検討する.分析プログラムの不具合、項目の定義の微調整、ユーザーインターフェイスの改良、といったソフトウェアのメンテナンスを並行して行った.また、分析データの取り扱い管理法、臨床研究への応用方法、公表形式といった対外的な規約を作成・整備するとともに,学術論文として体系化を行った.また既に稼働している成人心臓外科領域以外の,小児先天性領域や循環器内科領域についても重症度補正モデルを作成や国際共同研究をスタートさせた. 成人心臓外科においてこれまで行ってきたベンチマーキング事業が,施設の治療成績にどのような影響を与えてきたかを検討する.データベース事業に初期から参加している初期施設の経年的な影響について重症度を考慮して検討するとともに,中途参加施設と対比しながらその影響の評価を行った.
|