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2009 年度 実績報告書

なぜ医師はバーンアウトするのか~医師のメンタルヘルスシステム構築に向けて

研究課題

研究課題/領域番号 21790502
研究機関一橋大学

研究代表者

山上 実紀  一橋大学, 大学院・社会学研究科, その他の補助員 (40468103)

キーワード感情労働 / バーンアウト / ストレス / メンタルヘルス / 医師患者関係
研究概要

医学、医療の研究はこれまで科学性・客観性が重視されてきたが、臨床での医師患者関係を考える上で、医師の感情は診療に大きな影響を与えている。近年、医療者が抱く様々な感情は、感情労働という概念で研究されてきている。本研究の目的は、内科医師が行っている感情労働の具体的な内容を、その医師を取り巻く患者、看護師、その他様々な医療環境のコンテクストのなかで分析し、医師特有の感情労働とバーンアウトにどのような関連、プロセスがあるのかを考察することである。
平成21年度は、研究の趣旨を説明し同意が得られた内科医17名を対象としたインタビュー調査を行った。インタビューはプライバシーに配慮し、個室で行われた。インタビュー時間は約30-110分であった。インタビューのテーマは、臨床業務の中で患者やその他のスタッフ、職場環境、現代の医療制度、医学などについてどのような感情を抱いているか、これまでに忘れられない後悔の経験はあるか、あったとしたらそれはどのような出来事で、それに対する思いはどういったものか、などである。また、面接を行った医師のうち数名に関しては、実際の診療現場を見学し、フィールドノーツをつけた。この際、患者の匿名性に配慮した。
データは質的に分析をおこなった。医師が自らの感情を管理する方法は、その医師がそれまで体験してきた患者との関わりや、周囲の状況、同僚との関わりによって影響をうけていることが明らかとなった。そのことを考慮しつつ、感情労働に関する医師特有の傾向や、バーンアウトとの関連を中心に分析を行った。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 地域実習における研修医の学びに関する質的研究2010

    • 著者名/発表者名
      山本和利、宮田靖志、寺田豊、森崎龍郎、夏目寿彦, 山上実紀
    • 雑誌名

      平成21年度 札幌医科大学教育研究高度化プロジェクト報告書

      ページ: 185-187

  • [雑誌論文] 総合診療医が患者との関わりの中で抱く否定的感情に関する探索的研究2009

    • 著者名/発表者名
      山上実紀
    • 雑誌名

      家庭医療 15

      ページ: 4-19

    • 査読あり
  • [学会発表] 総合診療医が患者との関わりの中で抱く否定的感情に関する探索的研究2009

    • 著者名/発表者名
      山上実紀、宮田靖志
    • 学会等名
      家庭医療学会
    • 発表場所
      京都
    • 年月日
      2009-08-22
  • [学会発表] 医学生は臨床実習でなにを感じたのか SEA分析からの報告2009

    • 著者名/発表者名
      山上実紀
    • 学会等名
      家庭医療学会
    • 発表場所
      京都
    • 年月日
      2009-08-22

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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