研究概要 |
本研究では,平成20年度特定健診の受診状況をもとに前向きコホート調査を行い,レセプト情報を活用した医療費分析により特定健診・保健指導の効果を検討することを目的としている.今回は平成23年度(健診4年後)のデータを追加し,新しく追加されたデータについて分析を行った. 平成23年5月分レセプトをもとに分析した結果,特定健診の対象者である40~74歳までの国保加入者のうち,平成23年5月のレセプト発生者は5,891名(男性2,707名,女性3,184名)であった.発生レセプト件数は14,530件(男性6,389件,女性8,141件)であり,一人あたりレセプト件数は2.47件(男性2.36件,女性2.56件)であった.これらを平成20年5月分レセプトと比較すると,発生者では0.98倍(男性0.99倍,女性0.97倍),レセプト発生件数では1.22倍(男性1.25倍,女性1.19倍)であり,一人あたりレセプト件数は1.24倍(男性1.26倍,女性1.23倍)と増加していた. また,平成20年度の特定健診受診者(コホート対象者)が平成23年5月に発生させたレセプト件数は4,269件(男性1,459件,女性2,810件)であり,平成20年5月の1.17倍(男性1.18倍,女性1.16倍)と増加していた. 今後はこれまでのデータベースに平成23年度分レセプトを追加し,各グループの受診状況および医療費の分析を進め,特定健診・保健指導スタートから4年間の評価を行うこととする.
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