本研究は18歳から33歳の女性58人を対象とし、血液、唾液、尿を採取(N=58×4=232セット)することにより、1)軽度の低栄養状態が女性の妊孕力に及ぼす影響を、月経周期中のプロゲステロン濃度によって評価し、2)血中プロゲステロン濃度の指標として唾液や尿中のプロゲステロン濃度を用いることの妥当性を検討した。本研究の対象となった女性においては、栄養状態のちがいによるプロゲステロン濃度の差異は観察されなかった。また、血液中と尿中のプロゲステロン濃度とは異なり、唾液中のプロゲステロン濃度は過去のホルモン避妊薬使用によって異なる可能性が示唆された。
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