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2010 年度 実績報告書

牛乳摂取量と思春期前小児の身体成熟との関連

研究課題

研究課題/領域番号 21790576
研究機関山梨大学

研究代表者

丸山 和美  山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 助教 (50377488)

キーワード成熟 / 牛乳 / 初潮 / 小児肥満
研究概要

市販牛乳は,授乳期のみならず妊娠期の乳牛からも搾乳されており,牛乳中には女性ホルモンが多く含まれている。牛乳の日常的な多量摂取は,小児の性成熟に影響を及ぼす可能性がある。今回,女子を対象として牛乳摂取量と性成熟の関連を検討した。
小学校5~6年生と中学校1年生の女子の保護者(母親)を対象とし,平成22年に1833名に調査票を配布した。有効回答は1319名(有効回答率72.0%)であった。調査内容は,女子の基本属性(年齢,身長,体重)と性成熟度(初経の有無と時期,乳房発育Tanner分類),睡眠時間,運動時間と頻度,牛乳・乳製品・牛肉の摂取頻度と量,母親の初経年齢である。対象は,10-10.9歳が220名,11-11.9歳が389名,12-12.9歳が445名,13-13.9歳が265名であった。「初経あり」の女子は617名(46.8%)であり,母親の平均初経年齢は12.4(SD1.2)歳,平均牛乳摂取量は257(SD152)ml/日であった。
乳房発育と牛乳摂取との関連では,11歳代ではTanner2度以上の女子の牛乳摂取量がTanner1度の女子よりも有意に多かった。初経発来との関連では,12歳代で「初経あり」の女子の牛乳摂取頻度が「初経なし」の女子よりも有意に多かった。10~13歳代のすべての女子で,「初経あり」は「初経なし」と比較してBMIが有意に高く母親の初経年齢が有意に低かった。牛乳摂取量とBMIには,11歳代,13歳代では相関は認めなかったが,全体では有意な相関を認めた。睡眠時間は,12歳代で「初経あり」が「初経なし」に比べ有意に短かった。また,運動時間は,11歳代で「初経あり」が「初経なし」に比べ有意に短かった。
女性の性成熟には,BMI,母親の初経年齢以外に牛乳摂取量も関連する可能性が示唆された。多量の牛乳摂取の推奨は再検討されるべきだと考える。

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公開日: 2012-07-19  

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