研究概要 |
本研究の目的は、ベトナムにおける小児肺炎発症の危険因子を住民の日常生活行動パターンから量的・質的に検証し、明らかにすることである。平成21年度は、11~12月頃にカンホア県保健プロジェクト(長崎大学熱帯医学研究所臨床医学部門研究チーム:代表有吉紅也教授)が構築した住民データベースを利用して、コホートの構築および調査の開始を予定していた。しかし対象地域の台風被害等のため、調査は22年度に繰り越しとした。平成21年度は、以下の通り調査に向けた情報収集と準備を行った。 1)日本国際保健医療学会(8月)、ヨーロッパ熱帯医学会(9月)、日本熱帯医学会(10月)の各学術大会に参加し、小児肺炎に関する、また東南アジアにおける感染症コントロールに関連した研究の動向や最新の情報を収集した。 2)文献検索および文献による予備研究を実施した。 3)調査準備:文献整理用ソフト(Endnote13)解析用ソフト(STATA11)、調査用機材(GPS,電池、文房具等)を購入した。 22年度、情報収集、研究計画および質問内容等の検討後、本調査実施のための現地予備調査を実施した。質問紙を作成し、カインホア県病院小児科病棟に入院した5歳未満児の母親10名、病院勤務医2名、保健所職員2名、薬局2か所にて聞き取り調査を行った。結果から質問項目の検討、選択肢を設定し直し、本調査での実施人数を算定した。
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