研究課題
本年度は、産科にて出産した母親に対し、平成21年2月から平成22年1月において毎週2回、研究責任者または研究補助員による研究参加者募集のための説明会を開催し、本研究への参加を募った。その結果、104名の参加者を獲得した。そして、同意の得られた母親をランダムに2つの群に割り付けし、乳児の泣きに注目した虐待予防教材であるパープルクライングのDVDを視聴する群(介入群)と、一般的な事故予防に関するDVDを視聴する群(対照群)とに分けた。そして、生後5週目のときに、連続した4日間において、乳児および親がどのような行動をとったかを記録する"赤ちゃんの一日ダイアリー"をつけてもらい、乳児の泣き行動および乳児が泣いたときの対応を記録してもらった。その後、ダイアリーのデータを電子コード化するソフトRoNicLogRによりデータ化した。そして、生後2か月の間に、乳児の泣き行動に対する知識や対応について電話にて調査した。介入後の電話調査によるフォローアップでは80名(77%)が回答し、ダイアリーは73名(70%)が返送した。介入群は53名、対照群は51名で、そのうち電話調査までフォローアップできたのが介入群で41名(77%)、対照群で39名(76%)であった。ダイアリーの返却があったのは介入群で35名(66%)、対照群で38名(75%)であった。その結果は今年度解析を行うが、少なくとも欧米で開発された虐待予防教材の日本における受け入れ可能性が示された。
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子どもの虐待とネグレクト 12
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