本年度は、昨年度に実施したランダム化比較試験における電話によるフォローアップ調査のデータを解析した。具体的には、介入群と対照群において、プライマリーアウトカムである(1)乳児の泣き行動に関する知識、(2)揺さぶり行動に関する知識、(3)乳児の泣き行動への対応行動、(4)乳児がなだめても泣きやまないときの積極的行動、(5)乳児がなだめても泣きやまないときの虐待的行動、(6)乳児がなだめても泣きやまないときの消極的行動、(7)乳児の泣き行動に関する知識の家族との共有行為、(8)乳児の泣き行動に関する不安感、(9)エジンバラ式産後うつ病スケール(EPDS)について比較した。さらに、使用したダイアリーの開発者であるBarr教授の指導のもと、ダイアリーデータの解析を行った。具体的には、(1)乳児が泣いているときに触れ合った1日あたりの時間、(2)乳児が泣いているときに抱っこした1日あたりの回数、(3)乳児に泣かれたことによるフラストレーションレベル、(4)乳児がなだめても泣きやまないときにその場を離れた回数について比較した。さらに、泣き行動および虐待予防に関する文献検索を行った。
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