本研究では、口腔アレルギー症候群の主な原因物質の一つであるプロフィリンに対する抗体を3種類作製し、これらの抗体を用いてアレルゲン定量系の構築を検討した。その結果、直接法ELISAでは良好な直線性をもつ検量線が得られ、キュウリとトマトに含まれるプロフィリンの濃度測定がそれぞれ可能であった。一方、サンドイッチELISAの構築においては検出感度が低かったため、高感度化が今後の検討課題となった。食品中のアレルゲン含有量に関する情報は、消費者が適切な食品選択を行う際の指標として重要であり、口腔アレルギー症候群の発症予防対策に役立つと考えられる。
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