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2009 年度 実績報告書

出血性ショック時の肺障害の重症度判定・死因診断における好中球の評価

研究課題

研究課題/領域番号 21790615
研究機関産業医科大学

研究代表者

佐藤 寛晃  産業医科大学, 医学部, 産業医学基礎研究医員 (50441845)

キーワード社会医学 / サイトカイン
研究概要

ラットの総頚動脈にカテーテルを挿入し,出血させないSham群ならびに全血液量の17.5%,25%および33%をいずれも20分かけて出血させる群の出血1,3,5時間後における肺組織中のTNF-αおよびIL-1βのmRNA発現,肺循環血中LDH分画,動脈血液ガスの測定を行い,炎症反応の程度と肺障害の重症度との関係を検討した。
肺組織中のTNF-αおよびIL-1βの皿RNA発現量は,Sham群では変化を認めなかったが,出血群では出血1時間後に有意に増加し,その程度は出血量に応じて高度であった(1時間後のTNF-αmRNA Sham群:1.0±0.09,17.5%:2.03±0.34,25%:3.79±0.61,33%:4.03±0.36;IL-1βmRNA Sham群:1.0±0.09,17.5%:2.81±0.89,25%:3.47±0.75,33%:4.36±0.91)。そして,肺障害マーカーのLDH-3分画および動脈血酸素分圧(PaO_2)は,Sham群では変化を認めなかったが,出血群ではいずれも出血5時間後に肺障害パターンを示し,その程度は出血量に応じて高度であった(5時間後のLDH-3分画Sham群:7.6±1.4,17.5%:13.0±2.1,25%:32.6±8.5,33%:47.4±12.6IU/l;PaO_2 Sham群:99.7±1.6,17.5%:87.8±3.1,25%:87.8±3.5,33%:61.9±4.5mmHg)。
これらの結果から,出血性ショック時のサイトカインの発現およびそれによって活性化される好中球の出現の程度と肺障害の重症度との関連が明らかとなり,肺の好中球の出現頻度が出血性ショック時の肺障害の重症度判定・死因診断に応用できる可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2009

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 出血性ショック時の肺障害の重症度判定における好中球の評価2009

    • 著者名/発表者名
      佐藤寛晃
    • 学会等名
      第93次日本法医学会学術全国集会
    • 発表場所
      大阪(千里ライフセンター)
    • 年月日
      2009-05-14

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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