研究概要 |
paroxetine 3mg/kg、fluvoxamine 30mg/kg、milnacipran 30mg/kgを蒸留水2mlに溶解し、胃管ゾンデを用いて強制経口投与し、薬剤投与後60分後に測定を開始した。投与初日、7日目、14日目に測定を行い、また、薬剤を投与しない群においては、蒸留水のみを強制経口投与した。ラットを拘束した状態で、室温にて1時間、大腸内圧を測定した。引き続き、拘束した状態のまま水温20℃の水に剣状突起まで浸し、さらに1時間大腸内圧を測定した。得られた大腸内圧曲線から、15分間のArea under curve(AUC)を求めて、運動係数(Motility Index:MI)を算出した。水浸拘束後にMIは有意に増加し、消化管運動の亢進を認めた。コントロール群と比較すると3剤ともに投与1日目から有意に腸管運動抑制効果が認められた。コントロール群、薬剤投与群とも投与初日と比較して日数が経つにつれてMIは減少したが、薬剤投与群で有意にMIは抑制された。SSRI、SNRI内服にてストレス負荷による消化管運動の亢進は抑制され、慢性投与でも効果の持続が確認できた。ストレスによる消化管運動亢進に対して、SSRI,SNRIの有効性が示唆された。今後、各投与時期による薬剤間の比較検討を行うべく、データ解析を行っている。
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