ストレス反応に関与する交感神経-副腎髄質(SA)系の脳内賦活制御機構を脳内エンドカンナビノイド(eCB)(いわゆる脳内大麻)との関連で解析した。結果、麻酔下ラットにおいて、中枢性SA系賦活時に脳内でeCBの2-アラキドノイルグリセロール(2-AG)が産生され、これが本賦活反応に対し、(1)脳内アラキドン酸前駆物質として促進性に関与する一方、(2)脳内eCBとして抑制性にも関与する、という、脳内2-AGの二方向性の役割が明らかとなった。今回の成果より、脳内大麻を標的としたストレス反応制御薬物の開発が期待される。
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