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2009 年度 実績報告書

ICC発生調節機構の解析とICC幹細胞の探求

研究課題

研究課題/領域番号 21790655
研究機関福井大学

研究代表者

堀口 和秀  福井大学, 医学部, 助教 (20377451)

キーワードカハール介在細胞(ICC) / c-KIT / microarray / 小腸 / 発生 / 骨形成因子 / TGFβ
研究概要

マウス胎生後期のカハール介在細胞(ICC)発生に関わる遺伝子の同定のため、本年度は胎生後期のc-KIT発現細胞(ICCおよびその前駆細胞に相当する)における遺伝子発現の変化についてmicroarray法により検索を行った。具体的には胎生16,17,18日マウスの遠位回腸を酵素処理して細胞分散し、c-KIT発現細胞を磁気標識した後細胞分取を行った。その後、各サンプルよりRNA抽出、c-DNA作成後、microarrayによる遺伝子発現解析を行った。その結果、胎生16日以後に発現量が顕著に増加する遺伝子群を見出した。一つは骨形成因子(BMP)シグナリングに関連する遺伝子であり、BMP受容体タイプ1B、BMP inducible kinase、SMAD1の各遺伝子である。また、TGFβシグナル関連遺伝子にも顕著な発現量の増加が見られた(TGFβ受容体、smad 3)。細胞接着因子として、カドヘリン1、cadherin associated protein deltal、mucin-like protocadherinなどの発現も増加していた。また、ICCとしての機能発現を裏付ける各種遺伝子(cGMP-dependent protein kinase type II、アデニル酸シクラーゼ等)の発現も上昇しており、これらはいずれも生後のICCにて発現が報告されている遺伝子であった。胎生後期c-KIT発現細胞におけるBMP/TGFβシグナル関連遺伝子および各種細胞接着因子の発現量の増加は、この時期のICCの発生にこれらの遺伝子が関与することを示唆するものであり、ICCの発生調節機構の解明に必要なデータを与えることができた。次年度はこれら各遺伝子の役割について検討するとともに、別の方法での遺伝子発現解析も行う予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010 2009

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Diffrential screeningによるICC特異遺伝子の探索2010

    • 著者名/発表者名
      堀口和秀、堀口里美、飯野哲
    • 学会等名
      第115回日本解剖学会総会・学術集会
    • 発表場所
      岩手
    • 年月日
      2010-03-30
  • [学会発表] 胎生Wマウスを用いたカハール介在細胞の発生に関する形態学的・分子生物学的解析2009

    • 著者名/発表者名
      堀口里美, 堀口和秀, 野条良彰, 飯野哲
    • 学会等名
      第51回日本平滑筋学会総会
    • 発表場所
      名古屋
    • 年月日
      2009-07-22

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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