• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2009 年度 実績報告書

膵臓癌に対する化学療法併用WT1ペプチドワクチン療法の開発と抗腫瘍免疫動態の解析

研究課題

研究課題/領域番号 21790665
研究機関大阪大学

研究代表者

西田 純幸  大阪大学, 医学系研究科, 寄附講座助教 (00403189)

キーワード膵臓癌 / WT1 / 癌免疫療法 / 細胞障害性リンパ球
研究概要

進行膵臓癌に対する塩酸ゲムシタビン(GEM)併用WT1ペプチドワクチン化学免疫療法臨床試験の遂行とその免疫学的動態解析
手術不能進行膵臓癌の症例を対象に、標準的なGEM投与にWT1ペプチドワクチンを併用投与する臨床試験を遂行し、以下の解析に必要なサンプルの採取を行った。
(1) GEMとWT1ペプチドワクチン併用による免疫系全体に与える影響の解析
末梢血中リンパ球数、CD3、CD4、CD8、CD19それぞれの陽性リンパ球数の治療経過中の変化を解析した。末梢血リンパ球は各治療コースの半ばに一時的な低下傾向(統計学的有意差なし)を認めるが、次コース開始時までには速やかに回復した。CD3,CD4、CD8、CD19各抗原陽性リンパ球頻度並びに数をコース毎に解析した。治療5コースまでの解析で、CD3、CD8各陽性細胞は治療開始前に比較して低下傾向を認めたが、統計学的有意差は認めなかった。CD4、CD19各陽性細胞は治療開始以降も著変認めなかった。
以上の結果は、GEM化学療法による免疫系への影響が軽微でありWT1ペプチドワクチン療法との併用は問題なく施行可能であることが示唆された。
(2) GEMとWT1ペプチドワクチン併用によるWT1特異的抗腫瘍免疫の免疫学的動態解析
GEM併用WT1ペプチドワクチン化学免疫療法臨床試験に参加された症例の末梢血サンプルを用いてWT1特異的細胞障害性T細胞(CTL)経時的な動態解析をテトラマー法を用いてマルチカラーFACSでデーター集積、並びに解析中である。その中で、臨床的に好結果に経過した症例では、WT1特異的CTLはGEM化学療法による治療開始当初一時的な低下を認めたがその後、TAA特異的免疫の維持、増強傾向を認めた。GEM化学療法と免疫療法によるWT1特異的免疫誘導の相乗効果が得られたものと考えられる。引き続き、集まった症例サンプルを更に解析を進め、本併用療法の有効性並びに実施可能性の科学的根拠を得ていく予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 進行膵臓癌に対するゲムシタビン併用WT1ペプチドワクチン療法2009

    • 著者名/発表者名
      西田純幸
    • 学会等名
      日本癌学会
    • 発表場所
      横浜パシフィコ(神奈川県)
    • 年月日
      20090000
  • [学会発表] WT1ペプチドワクチンと塩酸ゲムシタビンを併用した進行膵臓癌に対する新たな治療戦略2009

    • 著者名/発表者名
      西田純幸
    • 学会等名
      日本癌免疫学会
    • 発表場所
      北九州国際会議場(福岡県)
    • 年月日
      2009-06-24

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi