• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2009 年度 実績報告書

HGFによる肝細胞分化誘導メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 21790673
研究機関鹿児島大学

研究代表者

高見 陽一郎  鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 特任研究員 (10500473)

キーワード肝細胞増殖因子 / iPS細胞 / マイクロアレイ
研究概要

誘導型多能性幹細胞(iPS細胞)を利用して肝細胞分化誘導メカニズムを解明することを目的に、平成21年度は、4種類のマウスiPS細胞(理研より分与)を用いて、ES細胞で行われてきたいくつかの肝細胞分化誘導法を参考にiPS細胞のHGFを用いた肝細胞分化誘導法について詳細に検討した。しかし、検討の過程で、iPS細胞は細胞株間の性質の差が大きく、特に、同じ分化誘導法を用いても胚葉体形成能や誘導される細胞の種類・形態などが大きく異なることが分かった。今後、メカニズムの解析あるいは細胞移植への応用を考える上で、このような細胞株間の性質の差を十分に理解することは極めて重要な課題であると考え、まずcDNAマイクロアレイを用いて4種類のiPS細胞の胚葉体形成により変動する遺伝子を比較した。その結果、いくつかのプロテアーゼまたはプロテアーゼインヒビター遺伝子の発現パターンが、胚葉体により大きく異なることが分かった。これまでの報告から同定した遺伝子はピストンH3のプロセシングに関与する可能性があり、このことは、iPS細胞株間での誘導細胞の性質・形態の差がエピジェネティックなものであることを示唆している。今後は、iPS細胞からより均質な肝細胞分化誘導法を確立することを目的に、肝細胞分化誘導過程におけるピストンの修飾状態や同定した遺伝子の発現を時系列的に解析し、誘導機序の解明を行う予定である。また、同様の検討をヒトiPS細胞、または由来や作製方法・導入遺伝子の異なるiPS細胞でも検討を行い、由来や作製方法などにより肝細胞(または内胚葉系譜細胞)への分化誘導パターンがどのように異なるかについても検討する予定である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (3件) 産業財産権 (1件)

  • [雑誌論文] Proanthocyanidin derived from the leaver of Vaccinium virgatum suppresses platelet-derived growth factro-induced proliferation of the human hepatic stellate cell line LI902010

    • 著者名/発表者名
      Yoichiro Takami
    • 雑誌名

      Hepatology Research 40

      ページ: 337-345

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Identification of a novel biomarker for oxidative stress induced by hydrogen peroxide in primary human hepatocytes using the 2-nitrobenzenesulfenyl chloride isotope labeling method2010

    • 著者名/発表者名
      Yoichiro Takami
    • 雑誌名

      Hepatology Research 40

      ページ: 338-345

    • 査読あり
  • [学会発表] 血清MnSOD濃度の非アルコール性脂肪性肝疾患における臨床的有用性の検討2009

    • 著者名/発表者名
      高見陽一郎
    • 学会等名
      第17回日本消化器関連学会週間
    • 発表場所
      京都
    • 年月日
      2009-11-15
  • [学会発表] The serum levels of manganese superoxide dismutase (MnSOD) are elevated in patients with non-alcoholic steatohepatitis (NASH)2009

    • 著者名/発表者名
      Yoichiro Takami
    • 学会等名
      American Association for the Study of Liver Diseases (AASLD) 60th The Liver Meeting 2009
    • 発表場所
      Boston, USA
    • 年月日
      2009-11-01
  • [学会発表] Proanthocyanidinはplatelet-derived growth factorによる肝星細胞の活性化を抑制する2009

    • 著者名/発表者名
      高見陽一郎
    • 学会等名
      第45回日本肝臓学会総会
    • 発表場所
      神戸
    • 年月日
      2009-06-04
  • [産業財産権] 非アルコール性脂肪性肝炎を推定するための検出方法2009

    • 発明者名
      高見陽一郎
    • 権利者名
      財団法人宮崎県産業支援財団
    • 産業財産権番号
      特許、特願2009-131853号
    • 出願年月日
      2009-06-01

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi