【動物実験】マウス肝組織を用いて肝幹細胞のマーカーであるPan KeratinとEMT関連転写因子(Snail、SIP1、Twist等)との多種にわたる多重染色法(免疫組織化学)を確立した。C57/BJ6マウスにアセトアミノフェン(APAP)の投与を行い、急性肝不全を誘導したマウス肝組織のでは、肝幹細胞/肝前駆細胞であるoval cellに間葉系マーカーであるS100A4蛋白の発現があることを見出した。 【ヒト肝組織の解析】ヒト肝組織において肝幹細胞/肝前駆細胞での上皮間葉転換を検討するため、肝幹細胞/肝前駆細胞のマーカーであるEpCAMとEMT関連転写因子(Snail、SIP1、Twist等)さらに上皮系マーカー(keratin 19、E-cadherin)、間葉系マーカーS100A4との多種にわたる多重染色法(免疫組織化学)を確立した。肝移植術の摘出肝を用いた免疫組織化学での解析では、急性肝不全で出現する偽胆管を構築する上皮細胞でEMTを制御する蛋白(Snail、Twist等)の発現が亢進することを見出した。
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