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2009 年度 実績報告書

アドレノメデュリン受容体制御系の病態生理学的意義の解明と、治療標的としての展開

研究課題

研究課題/領域番号 21790713
研究機関信州大学

研究代表者

新藤 優佳  信州大学, 医学系研究科, 研究員 (50507506)

キーワードアドレノメデュリン / RAMP / 血管 / 血管新生 / 血管内皮細胞
研究概要

アドレノメデュリン(AM)は、全身の組織で広範に産生され、多彩な生理活性を有するペプチドである。AMは当初、強力な血管拡張作用を有する降圧物質として洋目されたが、その後の研究から、血管拡張作用にとどまらず、抗酸化作用、抗炎症作用、抗血栓作用、抗動脈硬化作用など、生体内の恒常性維持において、重要な様々な生理活性を持つことが明らかとなってきた。我々は、AMホモノックアウトマウス(AM-/-)を樹立し、AM-/-が血管の発生異常により胎生致死であることから、AMが血管新生作用を有することを報告した。AMと、その一連のファミリー因子の受容体であるCRLRには、これに重合する複数の受容体活性調節タンパク(RAMP)が存在する。我々は、AM-/-が胎生致死となる胎生中期の血管において、RAMPサブアイソフオームの中でも、特にRAMP2の高発現を認めることから、血管におけるAMシグナルの中心は、RAMP2によって担われている可能性を考え、RAMP2ノックアウトマウス(RAMP2-/-)を樹立した。その結果、RAMP2-/-は、AM-/-同様の血管の発達異常により、胎生中期に致死であった。本年度の研究では、更に、RAMP2 floxマウスを、VE-カドヘリンCreトランスジェニックマウスと交配することにより、血管内皮細胞特異的RAMP2ノックアウトマウス(E-RAMP2-/-)を樹立した。E-RAMP2-/-の殆どは出生直前に致死であり、全身性の浮腫とともに、血管の構築異常と出血性変化を認めた。以上の結果から、AMの発生における血管新生作用が、RAMP2によって規定されていることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2010 2009 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Adrenomedullin in sinusoidal endothelial cells play protective roles against cold injury of liver.2010

    • 著者名/発表者名
      linuma N, Sakurai T, Kamiyoshi A, Ichikawa-Shindo Y, Arai T, Yoshizawa T, Koyama T, Uetake R, Kawate H, Muto S, Tagawa Y, Miyagawa S, Shindo T
    • 雑誌名

      Peptides. 31(5)

      ページ: 865-871

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Endogenous a-calcitonin gene-related peptide mitigates liver fibrosis in chronic hepatitis induced by repeated administration of concanavalin A2009

    • 著者名/発表者名
      Kamiyoshi A, Sakurai T, Shindo Y. Iinuma N, Kawate H, Yoshizawa T, Koyama T, Muto S, Shindo T.
    • 雑誌名

      Liver Int. 29(5)

      ページ: 642-649

    • 査読あり
  • [学会発表] アドレノメデュリン-RAMP2シメテムの病態生理学的意義の解明2009

    • 著者名/発表者名
      新藤優佳
    • 学会等名
      CKD award 2009
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2009-11-21
  • [学会発表] アドレノメデュリン-RAMP2システムは、血管新生、血管構造安定化、血管恒常性維持に必須である2009

    • 著者名/発表者名
      新藤優佳
    • 学会等名
      第82回日本内分泌学会
    • 発表場所
      前橋
    • 年月日
      2009-04-24
  • [備考]

    • URL

      http://www7a.biglobe.ne.jp/~shindo/

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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