研究課題
本年は完成したPCIデータベースのフォーマットによってデータの収集を続け、2000例の登録を14施設から行った。中間報告として各施設での治療成績の比較を行い、実際にそのデータを用いて四半期に一度程度継続的なフィードバックをかけて各施設の医療の質の向上に努めている。今後、各施設の医療の質の向上が短期、および長期成績の上昇につながるかどうか検証を続ける必要がある。さらに、中間期のデータを用いて、実際にPCIに伴ってみられた出血合併症の発症率の計算を行い、関連する臨床的なパラメータを統計的モデルを構築して実際にオッズ比を算出してその寄与度を定量化した。出血は6%前後の症例で比較的頻繁に認められる合併症であり、関連していた透析、あるいは不安定狭心症や心筋梗塞急性期の症例には十分に注意する必要性が示唆された。さらには、我が国におけるPCI施行後の適切な処方の用いられ方と処方されにくい症例の同定、そして休日と週末のPCI入院による実際の成績の違い等に関しての解析を行い、その結果を平成23年3月に行われた日本循環器学会にて発表を行った。現在、論文として学術誌に順次投稿している。また、Web上のプログラムに関しても三度の発展的な改訂を行い、より簡便で短時間に入力が可能になるようにしている。このプログラムのメンテナンスは(株)医療企画と専属のデータマネジャーが行っており、現在はほとんどの症例について90~100%の入力率を達成することが可能となっている。今後は引き続き該当患者の背景情報や冠動脈造影結果を入力することにより、米国ACC-NCDRによって算出された予測短期死亡率や合併症による出血率なども、術者や施設のベンチマーキングの為に表示できるように改良する予定である。
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