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2009 年度 実績報告書

動脈硬化形成におけるマクロファージ由来レジスチン様分子の作用の解析

研究課題

研究課題/領域番号 21790756
研究機関(財)朝日生命成人病研究所

研究代表者

櫛山 暁史  (財)朝日生命成人病研究所, その他部局, 准教授 (30435820)

キーワード粥状動脈硬化症 / マクロファージ / 分子血管病態学
研究概要

・ 本研究はマクロファージから分泌されるRELMβの引き起こすinnate immune反応が、粥状動脈硬化の形成に重要である、という仮説を検証する目的である。そのためRELMβ欠損マウス(RELMβnull-ES cell、背景129/B16)を入手した。マウスは通常動脈硬化抵抗性でC57/B16が最も動脈硬化が誘発されやすく、また動脈硬化モデルマウスのApoE欠損マウスの背景がC57/B16なので、スピードコンジェニック法(マイクロサテライトを用いてC57/B16に近い個体を選別し、顕微授精により早期から精子を交配に供した)によりC57/B16コンジェニック化RELMβ欠損マウス作出した。さらに、動脈硬化モデルマウスであるApoE欠損との二重欠損マウスを作出できた。
・ 大血管microarrayと細胞内シグナル伝達解析:上行~胸部大動脈を摘出してmRNAを抽出、microarrayによって血管壁に生じる変化を網羅的に解析を行っている。解析では、KeyMolnet(IMMD社)を用い、炎症反応をはじめとした血管病変の形成にRELMβがかかわることが示唆された。また形態的変化については、動脈硬化性病変におけるマクロファージの集族化、泡沫化が抑制されたていた。今後はLPSや動脈硬化誘発食に対するRELMβKOによる反応性の違いを解析する。
・ 腹腔マクロファージex vivo/in vitro解析:RELMβ欠損マウスでは野生型の腹腔マクロファージに比べ炎症性サイトカインの分泌が抑制されていた。今後は泡沫化などの機能解析を行う。
・ 本研究の継続、発展によって、RELMβが動脈硬化の発症進展に関して、マクロファージからの分泌で動脈硬化を直接的に進行させるという全く新規な病態を明らかにできると考えている。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010 2009 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Macrophage foam cell formation is augmented in serum from patients with diabetic angiopathy.2010

    • 著者名/発表者名
      櫛山暁史
    • 雑誌名

      Diabetes Research and Clinical Practice 87

      ページ: 57-63

    • 査読あり
  • [学会発表] 腸管およびマクロファージに由来するレジスチン様分子βは動脈硬化・インスリン抵抗性の進展及び発がんに関与する2009

    • 著者名/発表者名
      櫛山暁史
    • 学会等名
      分子生物学会2009
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      2009-12-10
  • [学会発表] インスリン抵抗性を誘導するレジスチンファミリー分子(resistin、RELMβ)の動脈硬化への独立した役割の解析2009

    • 著者名/発表者名
      櫛山暁史
    • 学会等名
      第52回日本糖尿病学会学術集会
    • 発表場所
      神戸
    • 年月日
      2009-05-24
  • [備考]

    • URL

      http://www.asahi-life.or.jp/laboratory/biomolecular.html

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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