• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2009 年度 実績報告書

慢性腎臓病における心病変進展と酸化ストレスの影響

研究課題

研究課題/領域番号 21790810
研究機関神戸大学

研究代表者

藤井 秀毅  神戸大学, 医学部附属病院, 特定助教 (60416211)

キーワード慢性腎臓病(CKD) / 酸化ストレス / 心腎関連 / AST-120
研究概要

近年、慢性腎臓病(Chronic Kidney Disease : CKD)という概念が提唱され、我が国のみならず全世界で腎疾患の重要性が認識されている。CKDと心血管疾患の関連性が非常に注目され、心腎関連としてその進展予防についての研究が多数なされている。しかしながら、心腎連関に関する病態機序は非常に複雑であり、まだまだ解明されていないことが多々存在する。その原因の一つとして、慢性腎疾患では酸化ストレスが亢進しており、さらにそれが腎障害を進行させること、また心血管系の障害も促進させることが報告されている。このように酸化ストレスの心・腎障害への関連性は報告されているが、CKDにおける心病変進展への酸化ストレスの関与、また治療介入による効果を示した基礎および臨床研究もほとんど報告がない。そこで我々は、アドリアマイシン+片腎摘、5/6腎摘によるCKDモデルラットを用いて、in vivoの系における酸化ストレスおよび心傷害についての検討を行った。CKD群では、酸化ストレスは血中および心組織中で有意に上昇しており、その傷害度と有意な相関関係を示していた。尿毒症物質を吸着して腎不全の進行を遅らせることがわかっている経口吸着活性炭(AST-120)は、酸化ストレスを抑制することが近年報告されている。これらCKDモデルラットに対して、この投与を行ったところ、酸化ストレスが有意に抑制され、心肥大および心臓の傷害も改善することがわかった(Nephrol Dial Transplant. 24 : 2082-2088, 2009)。現在、更なる病態機序、治療法を解明するため、その他のCKDモデルによる検討およびその他の薬剤による実験を行っているところである。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Oral charcoal adsorbent (AST-120) prevents progression of cardiac damage in chronic kidney disease.2009

    • 著者名/発表者名
      Fujii H, Nishijima F, Goto S, Sugano M, Yamato H, Kitazawa R, Kitazawa S, Fukagawa M.
    • 雑誌名

      Nephrol Dial Transplant. 24

      ページ: 2082-2088

  • [学会発表] 非肥満2型糖尿病モデルラット(SDTラット)における糖尿病性腎症進展のメカニズム2009

    • 著者名/発表者名
      藤井秀毅, 濱田康弘, 駒場大峰、北澤理子、北澤荘平、深川雅史
    • 学会等名
      第52回日本腎臓学会学術総会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(神奈川県)
    • 年月日
      2009-06-07

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi