リン酸化α-シヌクレインとドパミンの相乗的細胞毒性に関する研究

2010 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 21790830
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 研究分野: 神経内科学
• 研究機関: 東北大学
• 研究代表者: 菅野 直人 東北大学, 病院, 医員 (30509550)
• 研究期間 (年度): 2009 – 2010
• キーワード: 脳・神経 / タンパク質

研究概要

パーキンソン病は神経変性疾患としてはアルツハイマー病に次いで有病率の高い疾患である。症状の主体である運動症状の本態は黒質におけるドパミン神経細胞の脱落であるが、なぜ選択的に細胞死が生じるかはわかっていない。一方でα-シヌクレインの病的代謝がパーキンソン病の分子病理おいて極めて重要と考えられている。本研究では、ドパミンの存在がα-シヌクレインの細胞毒性を増強する事を実験細胞を用いた手法により明らかにした。

研究成果

• [雑誌論文] Association of olfactory dysfunction and brain. Metabolism in Parkinson's disease. (2011)
  • 著者名/発表者名: Baba T, Takeda A, Kikuchi A, Nishio Y, Hosokai Y, Hirayama K, Hasegawa T, Sugeno N, Suzuki K, Mori E, Takahashi S, Fukuda H, Itoyama Y.
  • 雑誌名: Mov Disord. 26巻 ページ: 621-628
  • 査読あり
• [雑誌論文] Role of TPPP/p25 on α-synuclein-mediated oligodendroglial degeneration and the protective effect of SIRT2 inhibition in a cellular model of multiple system atrophy. (2010)
  • 著者名/発表者名: Hasegawa T, Baba T, Kobayashi M, Konno M, Sugeno N, Kikuchi A, Itoyama Y, Takeda A.
  • 雑誌名: Neurochem Int. 57巻 ページ: 857-866
  • 査読あり
• [雑誌論文] In vivo visualization of alpha-synuclein deposition by carbon-11-labelled 2-[2-(2-dimethylaminothiazol-5-yl)ethenyl] -6-[2-(fluoro)ethoxy]benzoxazole positron emission tomography in multiple system atrophy. (2010)
  • 著者名/発表者名: Kikuchi A, Takeda A, Okamura N, Tashiro M, Hasegawa T, Furumoto S, Kobayashi M, Sugeno N, Baba T, Miki Y, Mori F, Wakabayashi K, Funaki Y, Iwata R, Takahashi S, Fukuda H, Arai H, Kudo Y, Yanai K, Itoyama Y.
  • 雑誌名: Brain. 133巻 ページ: 1772-1778
  • 査読あり
• [雑誌論文] Functional imaging studies of hyposmia in Parkinson's disease. (2010)
  • 著者名/発表者名: Takeda A, Saito N, Baba T, Kikuchi A, Sugeno N, Kobayashi M, Hasegawa T, Itoyama Y.
  • 雑誌名: J Neurol Sci. 289巻 ページ: 36-39
  • 査読あり
• [雑誌論文] DYT10 (Episodic kinesigenic dyskinesia 1 ; EKD1) (2010)
  • 著者名/発表者名: 菅野直人, 武田篤
  • 雑誌名: Clinical Neuroscience 28巻 ページ: 771-773
• [学会発表] パーキンソン病の運動症状出現前に認められたantecollisの検討 (2010)
  • 著者名/発表者名: 菅野直人、加藤量広、三浦永美子、川口典彦、井泉瑠美子、鈴木直輝、割田仁、中島一郎、武田篤
  • 学会等名: 第40回日本臨床神経生理学会
  • 発表場所: 神戸
  • 年月日: 2010-11-02
• [学会発表] Gabapentin投与後に舞踏アテトーゼ運動を呈した視神経脊髄炎の一例 (2010)
  • 著者名/発表者名: 加藤量広、井泉瑠美子、菅野直人、長谷川隆文、中島一郎、糸山泰人
  • 学会等名: 第40回日本臨床神経生理学会
  • 発表場所: 神戸
  • 年月日: 2010-11-02
• [学会発表] Gaucher病変異型fibroblastのミトコンドリア複合体I阻害薬に対する脆弱性 (2010)
  • 著者名/発表者名: 菅野直人、武田篤、長谷川隆文、今野昌俊、馬場徹、菊池昭夫、小林理子、糸山泰人
  • 学会等名: 第4回パーキンソン病・運動障害疾患コングレス
  • 発表場所: 京都
  • 年月日: 2010-10-08
• [学会発表] αシヌクレイン分泌・ライソゾーム移行を制御する細胞内膜動輸送系の探索 (2010)
  • 著者名/発表者名: 長谷川隆文、菅野直人, 他
  • 学会等名: 第4回パーキンソン病・運動障害疾患コングレス
  • 発表場所: 京都
  • 年月日: 2010-10-08
• [学会発表] パーキンソン病患者における嗅覚障害の神経基盤の検討 (2010)
  • 著者名/発表者名: 馬場徹、菊池昭夫、長谷川隆文、菅野直人、小林理子、武田篤、西尾慶之、森悦朗、平山和美、高橋昭喜、福田寛、糸山泰人
  • 学会等名: 第4回パーキンソン病・運動障害疾患コングレス
  • 発表場所: 京都
  • 年月日: 2010-10-08
• [学会発表] 味覚障害を認めた慢性炎症性脱髄性多発根神経炎の1例 (2010)
  • 著者名/発表者名: 菅野直人、川口典彦、遠藤薫、三須建郎、中島一郎、竪山真規、糸山泰人
  • 学会等名: 第21回日本末梢神経学会学術集会
  • 発表場所: 仙台
  • 年月日: 2010-09-03
• [学会発表] 細胞内へのα-シヌクレイン取り込み機構の解析 (2010)
  • 著者名/発表者名: 長谷川隆文、馬場徹、菅野直人、菊池昭夫、今野昌俊、武田篤、糸山泰人
  • 学会等名: 第51回日本神経学会総会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2010-05-23
• [学会発表] パーキンソン病における自己の感情の認知障害の検討 (2010)
  • 著者名/発表者名: 武田篤、馬場徹、菊池昭夫、長谷川隆文、菅野直人、小林理子、西尾憲之、森悦朗、平山和美、糸山泰人
  • 学会等名: 第51回日本神経学会総会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2010-05-22
• [学会発表] Gaucher病変異型fibroblastのミトコンドリア複合体I阻害薬に対する脆弱性 (2010)
  • 著者名/発表者名: 菅野直人、武田篤、長谷川隆文、小林理子、馬場徹、菊池昭夫、糸山泰人
  • 学会等名: 第51回日本神経学会総会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2010-05-21
• [学会発表] パーキンソン病患者における嗅覚障害の神経基盤の検討 (2010)
  • 著者名/発表者名: 馬場徹、菊池昭夫、長谷川隆文、菅野直人、小林理子、武田篤、西尾慶之、森悦朗、平山和美、高橋昭喜、福田寛、糸山泰人
  • 学会等名: 第51回日本神経学会総会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2010-05-21
• [学会発表] 多系統萎縮症における脳内α-シヌクレイン蛋白凝集体のPETによる画像化 (2010)
  • 著者名/発表者名: 菊池昭夫、武田篤、長谷川隆文、小林理子、菅野直人、馬場徹、岡村信行、古本祥三、谷内一彦、田代学、工藤幸司、糸山泰人
  • 学会等名: 第51回日本神経学会総会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2010-05-20
• [備考] ホームページ等
• [備考] 東北大学医学部神経内科ホームページにて結果の一部を公開している。
  • URL: http://www.neurol.med.tohoku.ac.jp/