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2010 年度 実績報告書

パーキンソン病におけるリン酸化αシヌクレインとドパミン代謝異常に関する解析

研究課題

研究課題/領域番号 21790832
研究機関山形大学

研究代表者

小山 信吾  山形大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (30436208)

キーワードパーキンソン病 / αシヌクレイン / 神経変性疾患
研究概要

本研究では、αシヌクレイン(αS)あるいはαシヌクレインのリン酸化がドパミン代謝・細胞毒性に及ぼす影響を検討することを目標としている。
αSは細胞毒性ドパミントランスポーター(DAT)によるドパミン取り込みを促進し、細胞死を引き起こすことが報告されている(Lee FJS et al.FASEB J 2001)。そこでαSの有無によりドパミンあるいはDATを介して細胞内に取り込まれる6-OHDAによる細胞死を検討した。培養細胞は野生型αS inducible DAT恒常発現PC12細胞、αS、DATを恒常発現するSH-SY5Y細胞を用いた。
野生型αS inducible DAT恒常発現PC12細胞を用いてαSの発現の有無でドパミンによる細胞死に差があるかどうかを比較検討した。培養にあたってNGFによりPC12を分化・誘導させた。αSの誘導はドキシサイクリンを添加しない培養液を用いた。αS非誘導細胞はドキシサイクリンを培養液に添加した。5日間の培養後、500mMドパミンを24時間添加しトリパンブルー染色で細胞死を比較した。ドパミン添加により20%程度の細胞死が確認されたが、αSの発現の有無で差は見出せなかった。
次にSH-SY5Y細胞を用いてDATを介した6-OHDAの細胞死の比較検討を行った。αS恒常発現SH-SY5Y細胞、GFP/DAT恒常発現SH-SY5Y細胞、αS/DAT恒常発現SH-SY5Y細胞を使用した。細胞播種後48時間後に6-OHDA(200μM)を4時間添加してトリパンブルー染色で細胞死を評価した。αS恒常発現SH-SY5Y細胞では優位な細胞死は生じなかったが、DATを恒常発現するGFP/DAT恒常発現SH-SY5Y細胞、αS/DAT恒常発現SH-SY5Y細胞では40~50%程度の細胞死が確認された。しかし、αSの有無によって細胞死に優位な差は見出せなかった。
使用した細胞系ではドパミンあるいは6-OHDAによる細胞死においてはαSの存在よりもDATの有無が重要であることが示唆された。

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公開日: 2012-07-19  

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