本研究では、ポリグルタミン鎖の多量体形成が細胞傷害性獲得に重要か否かを検討した。多量体形成に進まず単量体に留まるコンストラクトを作製し、単量体の細胞傷害性について検討した。単量体のポリグルタミン鎖を発現する細胞では、ポリグルタミン鎖非発現細胞に比し、有意な細胞傷害性は認めず、重合形成をするポリグルタミン鎖において細胞傷害性が確認された。このことより、細胞傷害性獲得には重合体形成が重要な起点であることを示した。また単量体ポリグルタミン鎖に対するFluorescence Resonance Energy Transfer (FRET)解析で、伸長ポリグルタミン鎖は、シリンダー状のチューブ構造をとる可能性を示した。
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