研究概要 |
(A)PET検査による検討 パーキンソン病(PD)患者群(15名)と正常対照者群(6名)に対し,生体脳における酸化ストレスイメージングとして^<62>Cu-ATSM-PETを施行した.その結果,PD患者群における脳線条体への^<62>Cu-ATSMの集積は,正常者群より有意な増加が認められた.またPD患者群では,PDの重症度スケールであるUnified Parkinson's Disease Rating Scale (UPDRS)点数が増加する(重症度が増す)ほど,線条体への^<62>Cu-ATSMの集積が増加していた.したがって,PD患者の脳線条体では酸化ストレスが増強しており,酸化ストレスがPDにおける神経変性の進行に関与していることを初めて実証できたと考えられた. (B)モデル動物による検討 片側線条体への6-OHDA投与による片側PDモデルラットの作製方法を確立した.モデルラットは,^<64>Cu-ATSM-PETの撮像および免疫組織染色による酸化的損傷の評価およびドパミン神経細胞脱落の評価に用いる.
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