研究概要 |
視神経脊髄炎(neuromyelitis optica, NMO)では高率に抗aquaporin-4(AQP4)抗体が検出されるが、その産生機序やin vivoにおける作用機序は明らかでない。私たちは、抗AQP4抗体陽性例では有意にHLA-DPB1*0501の頻度が健常対照より高率であること、Helicobacter pylori(H.pylori)感染率が極めて高いことを見出した。またHelicobacter pylori neutrophil activating protein(HP-NAP)に対する抗体は抗AQP4抗体陽性患者,および抗AQP4抗体陰性視神経脊髄型多発性硬化症患者の血清中において高力価であった。しかし,HP-NAPへの抗AQP4抗体のcross reactivityは確認されなかった。またHLA-DRB1のgenotype解析では,HL-DRB1*12が抗AQP4抗体陽性のリスクファクターであることを明らかにした。
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