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2010 年度 実績報告書

グレリン細胞株の樹立とグレリン生合成分泌調節機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 21790891
研究機関京都大学

研究代表者

岩倉 浩  京都大学, 医学研究科, 助教 (20378615)

キーワードグレリン / 細胞株 / Ghrelin O-acyltrasferase
研究概要

昨年度までに、すでに世界で初めて樹立済みであったグレリン分泌細胞株MGN3-1を用いて、本年度は、特に、ペプチドホルモン、神経伝達物質が、グレリン分泌、グレリン遺伝子発現に与える影響について、検討を行った。今回、検討を行ったペプチドホルモンのうち、オキシトシンおよびバゾプレッシンがMGN3-1細胞よりのグレリン分泌を優位に刺激することを見いだした。MGN3-1細胞では、バゾプレッシン受容体は発現しておらず、オキシトシン受容体のみが発現していること、また、オキシトシン受容体アンタゴニストによりバゾプレッシンのグレリン分泌刺激作用は減弱することから、バソプレッシンの作用は、交差反応であると考えられ、オキシトシンがグレリン分泌刺激作用を持つと考えられた。神経伝達物質では、エピネフリンおよびドーパミンがグレリン分泌を優位に刺激することを見いだした。また、受容体特異的アゴニスト、アンタゴニストを用いた検討により、エピネフリンの作用は、アドレナリンβ1受容体を介すること、ドーパミンの作用はD1受容体を介することが明らかとなった。グレリン遺伝子発現に関しては、オキシトシン、エピネフリン、ドーパミンのいずれも明かな作用は認められず、これらの因子は、グレリンの産生では無く、分泌を主に刺激すると考えられた。今回の検討により、グレリン分泌を直接刺激する因子3つが明らかとなり、グレリンのエネルギー代謝調節等における生理的役割を理解する上で、非常に有用な知見であると考えられた。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Establishment of a novel ghrelin-producing cell line.2010

    • 著者名/発表者名
      岩倉浩
    • 雑誌名

      Endocrinology

      巻: 151 ページ: 2940-5

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Generation of transgenic mice overexpressing a ghrelin analog.2010

    • 著者名/発表者名
      山田豪
    • 雑誌名

      Endocrinology

      巻: 151 ページ: 5935-40

    • 査読あり
  • [雑誌論文] A postweaning reduction in circulating ghrelin temporarily alters growth hormone (GH) responsiveness to GH-releasing hormone in male mice but does not affect somatic growth.2010

    • 著者名/発表者名
      有安宏之
    • 雑誌名

      Endocrinology

      巻: 151 ページ: 1743-50

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Molecular characterization of tumors from a transgenic mouse adrenal tumor model : comparison with human pheochromocytoma.2010

    • 著者名/発表者名
      服部喜之
    • 雑誌名

      Int J Oncol

      巻: 37 ページ: 695-705

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Ghrelin and functional dyspepsia.2010

    • 著者名/発表者名
      赤水尚史
    • 雑誌名

      Int J Pept.

      巻: 2010 ページ: 548457

  • [学会発表] グレリノーマモデルマウスとグレリン分泌細胞株の樹立と解析2010

    • 著者名/発表者名
      岩倉浩
    • 学会等名
      第15回アディポサイエンス研究会シンポジウム
    • 発表場所
      千里新阪急ホテル
    • 年月日
      2010-08-21
  • [学会発表] グレリノーマモデルマウスの作製と解析2010

    • 著者名/発表者名
      岩倉浩
    • 学会等名
      第53回日本糖尿病学会年次学術集会
    • 発表場所
      岡山国際交流センター
    • 年月日
      2010-05-28

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公開日: 2012-07-19  

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