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2010 年度 実績報告書

骨髄抑制ストレス時の生体防御機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 21790923
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

宮本 佳奈  慶應義塾大学, 医学部, 研究員(非常勤) (60464997)

キーワード破骨細胞 / 骨髄抑制 / 骨髄腔 / 造血
研究概要

造血は骨髄腔内で営まれているが、この骨髄腔の形成には破骨細胞が必須の役割を果たすことが知られている。また、骨髄腔内で形成された造血系細胞が末梢循環に動員されるためにも、破骨細胞が重要な機能を発揮することが報告されている。しかし、破骨細胞が存在せず、したがって骨髄腔が存在しない場合、造血がどのように制御されるのか、また末梢循環への造血系細胞の動員がどのように担われているかは知られていない。本年度の研究では、破骨細胞分化に必須のサイトカインであるM-CSFが欠損することで、破骨細胞分化不全と骨髄腔の形成障害を示すモデルマウスであるop/opマウスを用いて、骨髄抑制ストレス時の応答について解析を行った。骨髄抑制には細胞周期特異的な抗がん剤である5-FUを用いた。5-FU投与による骨髄抑制モデルでは、造血幹細胞の機能不全がある場合、連続投与によって致死的となることが報告されているが、op/opマウスも5-FU投与によって致死となったことから、op/opマウスでは造血幹細胞の機能障害が生じていることが示唆された。また、5-FUが投与されたop/opマウスは敗血症を発症しており、骨髄抑制時の感染防御には、骨髄腔、破骨細胞あるいはM-CSFが必須であることが考えられた。野生型マウスに5-FUを投与したところ、血清中のM-CSFの濃度が有意に上昇することを見出したこと、またM-CSFは自然免疫を司るマクロファージの分化誘導に重要であること、M-CSFを投与したop/opマウスは5-FUに耐性となったことから、M-CSFが抗がん剤治療時などの骨髄抑制ストレス下における生体防御において必須の役割を担うことを明らかにすることが出来た。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Osteoclasts as negative regulators of the hemaopoietic microenvironment2010

    • 著者名/発表者名
      Kana Miyamoto, Yoshiaki Toyama, Takeshi Miyamoto
    • 学会等名
      第72回日本血液学会学術集会
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      20100924-20100926

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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