研究代表者は、樹状細胞(以下DC)に特異的に発現する膜型蛋白SHPS-1(別名SIRPα)による自己免疫疾患に対する制御機構について、定常状態における樹状細胞の機能を中心に詳細な解析を行った。その結果、SHPS-1ノックアウト(KO)マウスにおいて、脾臓やリンパ節ではCD8^-CD4^+コンベンショナルDC(cDC)が顕著に減少しており、その成因としてSHPS-1シグナルがCD4^+cDCの生存を制御している可能性が示唆された。さらにCD47 KOマウスにおいてもCD4^+cDCが同様に減少しており、DC上のSHPS-1と非血球細胞上のCD47との相互作用がDCの恒常性維持に重要である可能性が考えられた。
|