(研究実績の概要) ヒト末梢血単核細胞(PBMC)を用いた成熟破骨細胞形成系におけるカルパイン・カルパスタチン系の役割の解明 1 健常人協力者のPBMCよりマグネットビーズと抗ヒトCD14モノクローナル抗体を用いてCD14(+)細胞を分離し、10%FBS・M-CSF(25ng/ml)・ODF(20ng/ml)入りαMEMで培養して多核破骨細胞を回収する系を用いた。 2 上記、ヒトPBMCからの成熟破骨細胞形成系において、カルパイン・カルパスタチン系の蛋白発現を詳細に調べたところ、calpain1とcalpain2に蛋白発現の変化はみられなかったが、calpastatinはday3-6にかけて全長蛋白が分解されることが確認された。 3 次に破骨細胞分化過程においてcalpain活性を確認したところ、day3-6-9とcalpain活性は有意に上昇することが確認された。 4 cell permeableなcalpastatinを用いた実験で、破骨細胞の形成ならびに吸収能が抑制されることが確認された。 5 最後に、破骨細胞分化過程においてTNFα(100ng/ml)刺激を行うことで、15分後に細胞内calpain活性が上昇することが示された。
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