Wiskott-Aldrich syndrome protein(WAS)症例26例について、血清IgA分子の糖鎖異常、血清IgG-IgA免疫複合体量の解析を行った。その結果、1. WAS症例では、糖鎖異常IgAおよびIgG-IgA免疫複合体量が年齢依存性に、また、自己免疫疾患を合併している症例で有意に増加していること、2.骨髄移植により、糖鎖異常IgAの量は減少し、糸球体沈着IgAの程度および腎組織障害が改善することが判明した。これらの結果から、IgA糖鎖異常は、WASに合併する自己免疫疾患の病態に深く関与している可能性が示唆された。
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