T細胞性急性リンパ性白血病(T-ALL)と同時に検討したB前駆細胞型ALLでもLMO2を過剰発現している細胞株を複数認めた。そこで正常B細胞におけるLMO2遺伝子の発現について解析したところ、幹細胞レベルではLMO2が高発現していたが、CD34+CD19+分画で急激に発現が低下し、分化とともに低いレベルで維持されていた。また、LMO2を過剰発現する細胞株にsiRNAを導入して発現を抑制すると、細胞死が誘導された。LMO2の過剰発現がB前駆細胞型白血病において白血病細胞の生存と未分化状態の維持に関与している可能性が初めて明らかにされた。
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