腎疾患では、ネフリンなどのスリット膜蛋白のシグナル伝達の異常によってスリット膜が機能障害を起こし蛋白尿が出現する。IL17Eは喘息などのアレルギー疾患との関連が知られているが、腎疾患との関連は検討されていない。IL-17Eの作用を糸球体上皮細胞株を用いて分子レベルで解析を行った。糸球体上皮細胞には、IL-17Eの受容体IL-17RBが存在し、IL-17EによりERKが活性化された。また、ネフリンmRNAの発現が増強した。IL-17Eは糸球体上皮細胞に作用しスリット膜機能を変化させることが示唆された。
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